シニアの知って「得」する国の制度 第28回 「年金」と「マイナンバー」


年金請求書等の提出にマイナンバーで経済的に

 平成28年1月から、マイナンバー制度が開始されました。しかし、日本年金機構では、マイナンバーの利用が見送られていました。それが、平成29年になったころから日本年金機構でもマイナンバーを扱うようになってきました。

 年金事務所で年金請求書等を提出する際には、基本的に戸籍抄本または住民票を提出することとされています。どちらでも構わないのですが、住民票の方が金銭的に安いため、住民票を提出するのが主流となっています。その効果は「本人の生存確認」です。当然年金は生存している人に対して支給するものなので、しっかりと生きているということが確認できなければ支給することができないというものです。

 それがマイナンバーがあればその住民票を省略できるというものです。従って、数百円のことではありますが、マイナンバーを提出することで経済的に浮かすことができます。

 

戸籍謄本、住民票などが必要になることも

 マイナンバーがあれば、本人確認ができるため、住民票は必要なくなるのですが、残念ながらすべての人がそのように省略できるわけではありません。具体的に、配偶者がいて、その夫婦のどちらか、または両方が、厚生年金の加入期間が20年以上ある場合に、マイナンバーだけでは手続きができません。

 「加給年金」「振替加算」というものの対象となっている場合に、別に確認資料等を求められます。この加給年金などが何なのかは、次回のお話に回すとして、加給年金には「夫婦関係があること」「同居していること」「配偶者または本人の年収が850万円未満であること」という要件があります。これらの項目を確認するため、マイナンバーによる本人確認だけでなく、追加で戸籍謄本や住民票などが必要となります。

 

マイナンバーがあれば年金請求の手続きが早期に可能

 これまで、年金手続に必要な戸籍謄本などは、誕生日の前日以降の日付でなければならないとされていました。しかし、ほとんどの場合、マイナンバーがあれば、誕生日よりだいぶ前の日付でも構わないとされました。ただし、年金手続をする日の6ヶ月以内の日付のものである必要があります。金融機関など、戸籍謄本などの有効期間は3ヶ月といわれていますが、年金手続では6ヶ月以内で大丈夫です。

 事前に年金請求について説明を受けることが多いのですが、マイナンバーを準備しておけば、その場で戸籍謄本などの書類をとっても、そこから6ヶ月以内に提出すれば大丈夫です。忘れないうちに準備だけはしておくという場合には便利になったと思います。

 なお、マイナンバーを年金事務所へ提出したからといって、そのマイナンバーから何でもかんでも情報を見られてしまうことはありませんので、ご安心ください。

 

 次回は、このワライフでも数回登場している、「加給年金」のお話です。加給年金は、「家族に対する加算」です。年金をもらうにあたって、気になっている人(特に配偶者を扶養している人)は必見です。

 

 

 

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