シニアの知って「得」する国の制度 第32回 給料があると年金が減る  ……「在職老齢年金制度」


 60歳で定年、そのまま再雇用制度で継続して働く人……多いですよね?給料は下げられ、尚かつ「給料があるために年金が減らされる」という現象が起きます。「28万円を超えると…」という話です。

 

年金を減らす計算は、コレで決まる

 単純に給料があるから減額されるというイメージでよいのですが、イメージだけで生活はできないので、具体的にどのような仕組みであるかを知っておくのもよいと思います。

減額されない場合の年金額の1ヵ月分
・標準報酬月額という、毎月の給料の総支給額(交通費も含み、手取り額ではありません)
・1年以内の賞与の1ヵ月換算分

この3つの金額が計算対象となります。年金1ヵ月分は、単純に12で割ります。

 標酬月額とは、4月から6月支給される総支給額の平均を、等級表に当てはめた額で、88,000円から620,000円の31段階となっています。
 賞与1ヵ月分は、例えば8月現在であれば、昨年9月から今年8月が1年(=12ヵ月)です。その12か月の中に2回賞与が支給されていれば、その賞与合計を12で割り、1ヵ月換算分とします。

 

具体的な計算方法(65歳まで)

具体例その1

 先に挙げた3つの金額を合計し、28万円を超えなければ、年金は減額されません。よく、28万円までは大丈夫と言われているのは、このことです。
 では、28万円を超える場合はどうなるのでしょうか。当然年金が減額されますが、その内容をご説明します。

 

・減額されない年金の1ヵ月分が10万円
・3つの額の合計が30万円

 

 このケースでご説明します。28万円を2万円超えています。超えた額の半額(ここでは2万円の半額である1万円)が年金額から減額されます。つまり、10万円-1万円=9万円となり、年金は9万円もらえることになります。

 

具体例その2

 ひとつの例として、1ヵ月の減額されない年金が10万円、3つの額の合計が50万円の場合はどうなるでしょうか。
 28万円を22万円超えています。超えた額の半額は11万円です。したがって、10万円の年金から11万円を引くと、計算上はマイナス1万円となるため、「全額カット」となります。

 年金は、65歳までは28万円を超えたら減額されます。一般的には、「給料がとても低い場合に、もらえるかな……」という程度です。

 

 そこで、次回は65歳以上で、今回と同様に給料がある場合にどのようになるかのお話です。「65歳以上で働いている人」……必読です。

 

 

WEBワライフ「シニアの知って「得」する国の制度 第31回 「夫から妻へ」移る!年金への加算」

 

 

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