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ワライフ認知症講座 第17回 高齢者と薬の関係を考える

現在の高齢者医療の問題とされている多剤併用を考えてみたいと思います。

5種類以上の内服がある場合、副作用の発現のリスクが急上昇するという報告があるようです。「※ただし、必要があって管理されている場合はその限りではない」引用:ひらやま脳神経外科

複数の医療機関からそれぞれ処方

ケアマネジャーとして多くの高齢者の服薬状況を確認することがありますが、10種類以上処方されている方を多く見ることがあります。その原因は、高齢になれば体調の不良は少なからず出現してくるのです。そうなると悪くなる前に受診したいという思いから、専門医を受診することになり、複数の医療機関からそれぞれ処方をされてしまう結果になるのです。核となる主治医が管理していれば問題がないのですが、主治医を変更した場合など、現在の薬が引き継がれるが、どのような経緯で処方されていたかが分からないケースもあるのです。紹介状などがあれば良いのですが、何か不満や不都合があり医療機関を変更した場合などでは、適切な引継ぎが行えないのです。

「薬剤を減らすより追加」の傾向

この問題に詳しい医師の報告では、「医師の傾向として、薬剤を減らすことより追加していくことが多い」と言われています。また、必要性を感じなくても何か薬を処方しないと納得されない患者が増えていることから処方を続け、医療の満足度を得ているとも言われています。総合的に舵を取る医師が必要なことや、薬剤師がどこまでこの問題に踏み込むことができるかが今後の課題になるのです。認知症医療でも認知症から出現する「不定愁訴」という症状があります。原因が分からないが様々な症状を感じ、複数の医療機関を受診する「ドクターショッピング」が問題になっています。
その結果、逆に副作用で悪化しているケースも数多く報告されているので注意が必要です。

 

ワライフ認知症講座 第17回②認知症ケアアドバイザー講座

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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