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【介護】今話題の「フリーダム」を見学(平成25年春号掲載)

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「フリーダム」はシニア世代が親しんできた懐かしい映像や歌にあわせて体を動かしたり声を出すことで、心身の健康を増進するシステムです。
第一興商と東北福祉大学の共同研究の調査結果でこのシステムの導入が介護予防に効果的であると報告されています。

当日は第一興商のスタッフのみなさんが機器を施設に搬入し設置まで約15分。まずはインストラクターを務める女性2人の元気のいい自己紹介から始まります。
「原田です。」
「中西です。宜しくお願いします。」

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デイサービスに来られた参加者のみなさんは、まだ緊張気味。これから何が始まるのかな、といった表情です。
まずは映像をお手本に「ほぐれっち体操(準備体操)」でスタートです。介護スタッフのみなさんも一緒に、体全体をゆっくりと動かし関節をほぐしていきます。
続いて手先を動かす運動が始まります。「心と体のコリコリを解消しますよ〜」の掛け声とともに、全員でグーチョキパー。少し難易度が高いかな、と感じましたが、集中してこなしています。この体操は転倒防止の効果があるそう。
ここまでで約15分。みなさんの緊張もほぐれ、だんだんとリラックスして笑顔も見られるようになりました。
体が温まってきたところで、次はお口の体操です。画面には「うさぎとかめ」の歌詞が映されています。しかし、歌うのはこの歌詞ではありません。全ての歌詞 を「パ・タ・カ・ラ」に替えて歌うのです。このパタカラ体操は口唇周りの筋肉を鍛え誤飲防止に繋がります。手元に「パ・タ・カ・ラ」の歌詞カードも配られ ましたが、ひまわり亭のみなさんはパタカラの経験があるそうで、難なくこなして「すごいですね〜」とインストラクターさんも驚いていました。

ここでトイレ休憩や水分補給タイム。「疲れていませんか〜?」と体調に気遣いながらプログラムは進みます。少し汗ばむくらいに体がぽかぽかです。

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ここからカラオケを歌います。みなさん御存じ水戸黄門のテーマソング「ああ人生に涙あり」を歌います。よく知っている歌なので、みなさん大きい声で歌っています。
口も大きく開いていて楽しそうです。と、ここでインストラクターさんからの指示が。「今からウサギとカメの歌詞カードを配りますので、曲はこのまま、歌詞はウサギとカメでうたってくださ〜い!」えっ?と思いましたが、水戸黄門の曲でウサギとカメを歌いだします。
これが不思議とぴったりはまっています(興味のある方は試してみてください。)カードを見ながら1番・2番と歌っていくにつれ、初めは戸惑っていました が、みなさん後半はちゃんと歌えました。曲に別の歌詞をあてはめ、瞬時に歌詞を転換することで、脳のトレーニングになるそうです。
そろそろ中盤をむかえ、皆の気分も乗ってきたところで、セラバンドというゴム製のバンドを使っての体操。「斎太郎節」に合わせて画面のお手本を見ながら伸身と屈伸を繰り返します。最後は「えんやーとっと!」の大きな掛け声で終わります。
少し疲れが出たかな〜というところで、休憩をかねて「昔の日本」の映像を見ます。今回は参加者の1人が群馬県出身ということで、昔の群馬の映像を見ることになりました。
昭和初期の風景でしょうか、馬車や養蚕の様子、氷の張った池上のワカサギ釣りなどなど、とても懐かしそうに見ています。これは「回想法」といってやはり脳 トレの一種なのだそうで、楽しかった昔を思い出すことにより脳の活性化を促し、認知症の予防や進行を遅らせるほか、自尊心を取り戻す効果があるそうです。
この後、新聞紙を丸めて作ったバトンを使った体操(「青い山脈」に合わせて)、イントロクイズで3曲カラオケを楽しんだ後、「りんごの唄」の大合唱で約1時間のプログラムは終了、インストラクターさんが1人1人に挨拶をして廻りました。
「今日はありがとうございました。」
「水分補給してくださいね。」
「疲れてませんか?あとはゆっくり休憩してくださいね。」
声掛けに心遣いを感じました。

「カラオケを通してみなさんが毎日いきいきした生活を送れるようお手伝いしていきたいと思います。」
と、インストラクターの第一興商・ 原田あゆみさん。
DKエルダーシステムは全国7,500カ所以上の福祉施設や集いの場で活躍しているそう。
(2012年7月時点)
見学させてもらって、参加者の笑顔や楽しそうな様子に、なるほどと納得しました。
やはり歌は人生の友、ですね。

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